情報処理研究室

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教授 鶴岡 信治
tsuruoka@elec.mie-u.ac.jp

准教授 高瀬 治彦
takase@elec.mie-u.ac.jp

助教 川中 普晴
kawanaka@elec.mie-u.ac.jp



情報処理研究室のホームページ

人間の知的活動を模倣するコンピュータ・知的機械システムを作成することを目的として,"知的情報処理(Intelligent Information Processing)"の研究を行っています.
現在主に研究している研究内容を以下に紹介いたします.

1. 文書画像処理(情報メディアの自動変換)
ディジタル文書が計算機ネットワークで幅広く使用されていますが,紙の上の文書をディジタル文書に自動変換する技術はまだ確立されていなく,人間が文書中の情報を読み取って一般的に手入力しています.この研究では,紙の上の情報を自動的にディジタル文書に変換することを目的とし,印刷文書画像に対しては,表構造文書から文書要素の属性を自動的に解釈し,HTMLやXML文書に変換する研究を,手書き報告書に対しては,文書から文字列を自動的に抽出する方法について研究を行っています.

2. ビジュアルインタフェース(動画像処理による遠隔教育支援システム)
この研究では,動画像処理による遠隔教育支援システムを検討しています.現在,カメラマンなしで魅力的な画像を作成することを目的として,説明者の動きに合わせて, 講師や生徒の顔が画像の中心に位置するように,カメラの視野を上下左右に移動させたり,筆記された文字列や図形を自動的にズームし,拡大表示するための基礎研究を行っています.

3. 医用電子工学(心臓の生体信号処理)
心臓病は初期段階で適切な診断をすれば,多くの場合正常な状態に戻すことができます.そこで初期状態での検査方法が重要となり,局所心筋の運動能力を診断し,心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患か刺激伝導性疾患かを診断する情報を医師に適切に提供する必要があります.この研究では,従来のアナログ的処理では,処理が困難であった高周波数の信号成分に着目し,計算機で超音波の高周波(RF)信号を直接解析し,従来低周波では計測できなかった高精度な局所心筋の運動解析を行っています.

4. LSIのテスト生成システム(コンパクトな電流テスト集合生成法)
LSIの大規模化に伴い,LSIの検査のために要するコストが増大しています.この検査コスト増大を抑えることを目的とし,特に,短絡故障検出を目的として電流テスト法を用いた場合,効率よくLSIの検査を行うためのできるだけ少ない検査用テストパターン集合を,自動的に生成する手法(アルゴリズム)を研究しています.

5. 知的教育支援システム(計算機支援教育CAI用ソフトウェアの開発)
社会的ニーズにより学校教育にコンピュータが取り入れてきていますが,現在その活用方法については,十分検討されておらず,優良なソフトウェアの種類が少ないのが現状です.この研究室では,教育現場で役に立つ計算機のソフトウェアを作成することを目的にし,授業時間割作成支援システムや計算機支援教育CAI(Computer Aided Instruction)向け教材の作成支援ツールの開発に関する基礎研究を研究しています.

6. 知的火災診断システム(時系列からの学習方法)
自動火災判断システムは,火災を早期発見し,本格的な火災を未然に防ぐことを目的として,現在様々な環境下で設置されています.しかし現状では,火災報知器の誤動作がかなり見られるため,火災報知システムに対する信頼度が低く,本当の火災時にその役割を十分に発揮できないことが心配されています.この研究では, 煙センサーから得られる初期発煙状況から,本当の火災か,たばこ,水蒸気,調理などの非火災かを高精度で判断する自動火災判断システムの開発を行っています.

7. 遺伝的アルゴリズムによる知的システム(知識の自動獲得)
近年,我々の周りには,大量のデータがあふれかえっています.また, これらのデータには,様々な知識が含まれています. しかし,人間ですら,数字の羅列されたデータから, 有効な知識やルールを獲得することは困難です. そうした多量のデータから,有益な知識を, ソフトコンピューティングと呼ばれる手法を用いて自動抽出することが, 本研究のねらいです.この研究室では,それら知識の自動獲得を含め, ソフトコンピューティングの1つである遺伝的アルゴリズム及びその応用手法について研究を行っています.

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